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2004/08/01


ハーレム mini ジャーナル
-2004年7月-

7/2
5〜6歳児対象のコンピュータ教室@ハーレム。今日の仮題は作文「アイ・ラブ・●●●」だった。●●●には自分の好きな言葉を入れさせる。すると男の子の多くが「ママ」を入れた。黒人男性のマザコンはやはり、この時点で始まっていたのだ! 強者のジョンだけは醒めた顔して「アイ・ラブ・ミー」と書いたけど。



7/5
7月4日の独立記念日は盛大な花火大会がお約束。ところがハーレムでは夏休みが始まった6月末から毎晩毎晩ファイヤークラッカー(爆竹)が鳴りっぱなし。最初の夜は銃撃戦かと思って思わず窓際から飛び退いた。(ルール1:流れ弾に当たるから、発砲音がしても窓から外をのぞいちゃダメ)


7/9
ハーレムの路上に携帯で話し中の女性あり。(中年、ブレイズヘア、サングラス、声かなり大きめ)「それが私という人間なのよ! もし私のことが嫌いなら、それはあなたの問題であって、私の知ったことじゃないわよ!」これくらい開き直れると、人生かなりラクかも?



7/12
ハーレムのイベント会場にて雑誌販売ブースの店番をする。売り物の雑誌をバラバラめくっているとヌード写真あり。ふーんと眺めてからページを閉じた瞬間に、客(男性・推定年齢38歳・体重少々過多)が「おっ!今の写真もう一回見せてよ!」 仕方なく見せると、嬉しそうに「ほぅ〜!」とだけ言い、買わずに行ってしまった。


7/14
ハーレムのバーでは必ず年配の男性が声を掛けてくる。今回は「ワタシハアナタヲアイシテマスってどういう意味?」 彼らはベトナム戦争出兵時に一時的に日本に駐留していたのだ。若い男なら黙殺だけど、おじさんたちは引き際を心得ているので「女性に尋ねるにはホットすぎるフレーズね」と答えてあげる。喜んでたなぁ。


7/19
ハーレムのドラッグストアのレジの行列に若い白人女性。背が高くてブロンドで、腕はタトゥーだらけで顔面はピアスだらけ。黒人客にはさまれて、当然、異常に浮きまくり。ところがレジの男性店員は「次のお客さん!」と声をかけるべきところで、スマイルしながら「次のお嬢さん!」。パンクな女性もにっこり微笑み返し。


7/23
ハーレム経由ブロンクス行きの地下鉄にホームレスの親子。母親とふたりの男の子が、衣服を詰め込んだいくつものバッグを抱えている。こうやってシェルターからシェルターへと渡り歩くのだ。そこへ女性の物乞いがやってきて「私の子供たちのために恵んでください」と語り始めると、ホームレスの母親が1ドル札を差し出した。


7/26
ハーレムのコーヒーショップでフラペチーノ(のようなモノ)Sサイズを頼んだ。ブレイズヘアにトンボメガネ(!)で愛想のいいおねえさんは、あれこれ喋りながら材料をミキサーにばんばん注ぎ込む。結果、Sサイズカップに加え、「これ、作りすぎた分ね」とLサイズカップが無料で付いてきた。そんなに飲めないよ。


7/31
近所に韓国人経営の小さなカツラ屋がある。几帳面できれい好きなコリアンとはとても思えないショボくて小汚い店。そこに友人の息子K(黒人・40代)が、なぜか警備員として雇われている。といってもひがな一日、店の表に座っているだけ。そもそも強盗にやられるような店でもないのに……。ハーレムには不思議がいっぱいだ。





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