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2004/07/01


ハーレム mini ジャーナル
-2004年6月-

6/5
今日、カリフォルニアのどこかでスヌープドッグ主催の「少年アメフトキャンプ」が開催される。スヌープ、こんなことやってるんですよ、実は。けれど「競技場でのピンプゲームのやり方を学ぼう」って、それ、子どもに向かって言うことじゃないと思うが。



6/8
今日は真夏の暑さだった。夕方、黒いカラテ着を着た小さな男の子がお母さんと歩いていた。ハーレムには沖縄剛柔流のカラテ道場があるのだ。道場主はもちろん黒人だけど。練習帰りの男の子はみどり色のキャンディをなめながらニコニコしてた。くちびるも舌もグリーンに染まってた。



6/14
「ハーレム!ベイビー!」 ハーレム135丁目を歩いていると、すれ違った男性が唐突に叫んだ。彼がハーレムを愛し、誇りに思う気持ちと、ハーレムの中でしか生きていけない閉塞感が凝縮された叫び。ここハーレムでは、プライドとフラストレーションはいつも表裏一体で、人々の心の中に根づいている。



6/16
米軍のリクルート用サイトは画像も音楽も凄い。最新戦争映画のプロモーションサイトかと思ったぞ。「SOLDIER PROFILE」のコーナーは出会い系サイト? イヴェリー・ジョンソン輸送担当兵(シカゴ出身25歳)はビデオもなかなかイケてるブラザー。今日現在、イラク戦争での戦死者は833名だけど。http://www.goarmy.com



6/18
たまにきちんとした格好で出掛けると、すれ違うおじさんたちから「お、今日はキレイにしてるねぇ!」と声が掛る。ハーレムのおじさんたち、だてに長年の日々をストリートで過ごしてきたワケではない。それなりの観察眼を養っているのだ。



6/21
裁判所のロビーでエレベーターを待っていたら、弁護士らしき若い白人男性が床を指さし「何か落ちてますよ」。見ると白いドゥラグだった。被ってないときのドゥラグってペラペラのナイロンの布きれだから、女性用のスカーフか何かだと思ったのだろう。これを被って裁判所に出頭するチンピラがいるんですな、信じられないことに。



6/23
クリスは6歳の頃、よく「フォーターちょうだい」とねだりに来た。駄菓子を買うためのクォーター(25セント硬貨)がちゃんと発音できなかったのだ。そのクリスに2年振りに再会。「わぁ、背が高くなったね!バスケが上手くなったね!」のハグを済ませた瞬間にクリスが言った。「1ドルちょうだい」 要求金額も成長していた。



6/25
マンハッタンの巨大中央駅グランドセントラルステーションには9.11以後、迷彩服を着てマシンガンを持った州兵が警備についている。日曜の早朝、まだ人の少ない駅を歩いていたら、二人組の州兵さんにナンパされた。ニューヨークのテロに対する緊張感なんて今はこの程度のもんです。州兵ふたりが黒人だったことも追記。



6/28
ハーレムの中華屋。若い中国人夫婦が赤ちゃんを厨房内で育てながらやっている。昨日、赤ちゃんがベビーベッドを乗り越えようとしていたので思わず「危ない!」と警告。すると常連客の黒人のおばさんが「あの子は大丈夫。ずっとキッチンで育ってるからね。さすがに鍋のそばをウロウロしていた時には私もハラハラしたけどね」



6/30
ピットブルという獰猛なヒップホップ犬(?)が人を噛む事件が続いている。先週はついに警官が噛まれたので、そろそろ一般家庭で飼うことを禁止する条例でもできるんじゃないだろうか。ピットブル用サグファッション小物を売っているDMXもアホな理由で100回目の逮捕されたし。逮捕現場で「オレはFBI」だと。バカね。





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