NYBCT

2003/03/21



イラク・フリーダム作戦
イラク攻撃

 ※今回の記事は<日々の考察>にアップ済みのものを編集したものです



今、ニューヨークで戦争のことを考えずにいるのは、とても難しい。けれど子供たちにはどんな状況下でも<普通の日常生活>が必要。昨日は予定通り、ハーレムYMCAで子供たちと過ごした。彼らは戦争のことなど口にはしないけれど、雨だったことも手伝ってか、教室全体にだるさが漂っていたように思う。大人たちの様子がおかしいことを、子供はちゃんと察するのだ。


3月20日(木曜日)午後2時 雨 気温5℃ (バグダッド午後10時)

ユニオン・スクエアでは学生たちがダイインをしている。女子学生がインタビューに答えていた。「今、バグダッドは爆撃中で、子供たちはこんなふうだろうっていうことを表しているの」。


当初は反戦の立場を取っていたニューヨーク市議会と、中庸の立場だったブルームバーグ市長が、戦争肯定/ブッシュ・サポートに変わりそうだ。ニューヨーカーの気持ちをまるで無視した行動。


開戦2日目にして、すでにくたくた。ニューヨークでぬくぬくとCNNを見ているだけのくせに。しかもハーレム。9.11後からのジョークがあって「ハーレムにいれば大丈夫」。モスリムが攻撃するのはホワイト・アメリカであって黒人じゃないっていう意味。


戦車1万台がイラク上陸。兵器はすべて異常に高価。その高価でかさばるモノを地球半周分、輸送するのだ。いったい、どこにそんな莫大なお金が…。それだけのお金をもっとマシなことに使えないか。


今日、アメリカ兵4人、イギリス兵12人が戦死した。兵隊だって高位の人たち以外は実は市井の人だと言っていい。でもイラクではとっくに一般人が死傷しているわけで。こんなことをこまごまと書く必要、そもそもない。戦争とは、誰も彼をもただただ疲弊させるだけのもの。しかも、疲弊のあとには憎悪が残るのだ。


現在、ニューヨークは21日午後1時42分。イラクは午後9時42分。米英軍が大々的な攻撃をしかけている。爆発の閃光で時々画面が真っ白になる。バグダッド市街は煙を吹き出し、炎上している。

同時にアメリカ国防省が会見を始め、CNNの画面はふたつに分割されてバグダッドとラムズフェルド国防長官が写っている。

国防長官は燃えるバクダッドの映像を背景に、昨日米英軍から出た、今回初の戦死者のことを語っている。けれど、あなたが落としている爆弾の下で、今この瞬間に誰かが死んでいる。

 <イラク・フリーダム作戦>と名付けられた戦争。なんという傲慢さだろう。


もしフセインがまだ生きていて、生物化学兵器を使ったとしたら、この戦争はドロ沼になってしまうだろう。けれど、もしフセインがもう死んでいるか、または他国に亡命して戦争が早期終結した場合、もう誰もブッシュを止められなくなる。最良の道は、やはり世界世論で今すぐ米英の攻撃を中止させることだろう。フセインの生死にかかわらず。今すぐ。


昨日は世界各地でデモが行われた。明日のニューヨークのデモは規模が大きくなるだろう。

平和と民主のためのマーチ
3月22日(土)
ブロードウェイ36th St. から42nd St.の間に12時集合
ワシントン・スクエア公園までマーチ

主催:ユナイテッド・フォー・ジャスティス&ピースNYC
http://www.unitedforpeace.org/nyc




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